公開日 2024年10月31日
令和6年10月26日(土),島根大学では,先端マテリアル研究開発協創機構と次世代たたら協創センターの共催で,「金属積層造形国際シンポジウム」を大学ホールにて開催しました。
本シンポジウムでは,島根大学における材料科学分野の研究と人材育成の将来展望と,本機構の中核技術となる「金属積層造形(AM)技術」の世界的な先端事例の紹介に加え,AM技術を用いた県内素形材関連企業の新規事業の可能性を探るパネルディスカッションを実施しました。
本シンポジウムには,英国の世界先導教授陣に加え,島根県や経済産業省など国と地方行政の関係者,大学の教職員や学生および県内外企業の技術者の方々など,Live配信聴講者含め国内外から約200名が参加しました。
シンポジウムは以下の2部構成で開催しました。
第1部では,島根大学の大谷浩学長の挨拶に続き,島根県商工労働部の新田誠部長様,経済産業省製造産業局素形材産業室の星野昌志室長様よりご来賓のご挨拶を頂きました。
続いて,次世代たたら協創センターの荒河一渡副センター長と材料エネルギー学部の三原毅学部長が,島根大学の材料科学研究及び人材育成の取組み状況や事例について紹介しました。
さらに,今年1月に新設された先端マテリアル研究開発協創機構の三浦英生機構長が,研究開発,人材育成,産学官連携に基づく地域の研究開発拠点(ハブ)として地域に貢献する役割など機構の理念と目標について説明しました。
第2部の前半では,基調講演として,経済産業省の星野室長様が国内外におけるAM技術の活用状況と,日本全体での普及を目指した経済産業省の新たな素形材ビジョンの策定に向けた考え方などについて紹介されました。
続いて,AM技術の世界的な第一人者でもあるOxford大学教授 兼 次世代たたら協創センター長のRoger Reedセンター長から,AM技術におけるデザインの重要性が紹介されました。
さらに,Birmingham大学のYuanbo Tang先生から,最先端AM技術の現状と将来展望についてお話し頂き,活発な質疑応答がなされました。
第2部の後半では,まず,東北大学特任教授 兼 島根大学先端マテリアル研究開発協創機構の千葉晶彦特任教授が,AM技術が製造業に革新を与える重要な基盤技術となることを説明し,本学における研究開発戦略を紹介しました。
続いて,「島根県内企業における金属積層造形技術導入による業務効率化と新規事業創出の可能性」をテーマに,県内外のもの創り企業の代表者によるパネルディスカッションを行い,新技術導入に対する期待や課題,また本機構への期待などについて議論が交わされました。最後に,島根県の新田商工労働部長様からも機構や地元企業への期待が述べられました。
最後に,島根大学の三浦英生マテリアル研究担当副学長が閉会の挨拶を行い,産官学それぞれの立場や状況を理解しつつ協働していくことで地域と産業の活性化が強化される旨の挨拶をさせて頂きました。
以上,島根大学が本材料科学分野の研究力を強化し,世界を先導する知識と技術開発,製品開発を産官学連携で推進していくことで,時代を担う若者の輩出と地域定着にもつながる地方創生に貢献できることが改めて確認されました。
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先端マテリアル研究開発協創機構 |
経済産業省製造産業局素形材産業室 |
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・モデレーター:千葉晶彦特任教授 ・パネリストの皆様: |